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【北海道の生産者が解説】ベリーとは?種類一覧・特徴・栄養をわかりやすく紹介|北海道ベリー図鑑

【北海道の生産者が解説】ベリーとは?種類一覧・特徴・栄養をわかりやすく紹介|北海道ベリー図鑑

 「ベリー」と聞くと、ブルーベリーを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ベリーはブルーベリー以外にもあり最近では、ハスカップやシーベリー(サジー)、アロニアなども注目され、「ベリー」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

しかし、

  • ベリーとは何ですか?
  • ベリーにはどんな種類がありますか?
  • イチゴやブドウもベリーなの?
  • 北海道ではどんなベリーが育つの?

と聞かれると、意外と知らないことも多いものです。私たちは北海道清里町で、ハスカップをはじめ、ブルーベリーやカシス、ラズベリー、シーベリー、アロニアなど、さまざまなベリーを育てています。

一年を通してベリーと向き合っていると、一粒一粒に異なる個性があり、それぞれが北海道の自然の中で力強く育っていることを実感します。この記事では、北海道の生産者の視点から「ベリーとは何か」をわかりやすく解説するとともに、種類や特徴、旬、栄養、北海道で育つ代表的なベリーまで詳しくご紹介します。

北海道旅行でベリー狩りを楽しみたい方や、ベリーについてもっと知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

ベリーとは?

 ベリーとは、一般的に小さくて果汁が多く、甘みや酸味を楽しめる果実の総称です。「Berry(ベリー)」は英語で「小さな果実」を意味し、ブルーベリーやラズベリー、ハスカップなど、世界中で親しまれている果実に使われています。日本では、ブルーベリーやイチゴが代表的なベリーとして知られていますが、北海道にはハスカップやシーベリー(サジー)、アロニアなど、本州ではあまり見かけないベリーも数多く育っています。

ベリーの魅力は、一粒一粒に異なる個性があることです。爽やかな酸味が特徴のハスカップ、甘みと香りのバランスが良いブルーベリー、鮮やかなオレンジ色のシーベリーなど、品種によって味や香り、色、旬が大きく異なります。私たちは東北海道(道東)エリア北海道清里町でさまざまなベリーを育てていますが、それぞれのベリーが実る時期になると、農園の景色も少しずつ変化していきます。

ベリーは単なる果物ではありません。春には花を咲かせ、ミツバチや昆虫たちが花粉を運び、夏には実を結び、鳥や動物たちと恵みを分かち合います。自然の循環の中で育つ果実だからこそ、一粒の中に北海道の四季や豊かな自然が詰まっているのです。

ベリーの特徴

ベリー類には、次のような共通した特徴があります。

  • 小さく食べやすい果実が多い
  • 甘味だけでなく酸味や香りにも個性がある
  • 生食だけでなく、ジャムやジュース、お菓子など幅広く利用される
  • ビタミンCやポリフェノール、食物繊維などを含む種類が多い
  • 北海道の冷涼な気候に適した種類が多い

もちろん、すべてのベリーが同じ特徴を持つわけではありません。例えば、ブルーベリーは甘みが強く生食に向いていますが、ハスカップは酸味が豊かなため、ジャムやジュースに加工することで魅力がより引き立ちます。ベリーは「同じ仲間」ではありますが、それぞれが異なる個性を持つ、とても奥深い果実です。

実は「ベリー」には2つの意味があります

「ベリー」と聞くと、ブルーベリーやラズベリー、イチゴなどを思い浮かべる方が多いでしょう。実は、「ベリー」という言葉には一般的な意味と植物学上の意味の2つがあります。この違いを知ると、「イチゴはベリーなの?」「ブドウはベリーじゃないの?」といった疑問もスッキリ解決できます。

一般的な「ベリー」の意味

日常生活で使われる「ベリー」は、小さくて甘酸っぱい果実をまとめた呼び方です。例えば、次のような果実がベリーとして親しまれています。

  • ブルーベリー
  • ハスカップ
  • ラズベリー
  • ブラックベリー
  • カシス(ブラックカーラント)
  • グースベリー(西洋スグリ)
  • クランベリー
  • シーベリー(サジー)
  • アロニア
  • イチゴ

スーパーや農園、レシピなどで「ベリー」と書かれている場合は、この一般的な意味で使われていることがほとんどです。

植物学では「ベリー(液果)」の意味が違う

植物学では、「ベリー(液果)」は果実の構造によって分類されます。果肉全体がやわらかく、種子が果肉の中に包まれている果実を「液果(Berry)」と呼びます。そのため、私たちが普段「ベリー」と呼んでいる果実の中には、植物学ではベリーではないものもあります。

一般的なベリーと植物学のベリーの違い

果実一般的にはベリー植物学ではベリー(液果)
ブルーベリー
ハスカップ
カシス
グースベリー
ブドウあまり呼ばれない
トマトあまり呼ばれない
イチゴ×
ラズベリー×
ブラックベリー×

例えば、イチゴは一つの果実のように見えますが、表面にある粒々がそれぞれ果実にあたるため、植物学では「液果」には分類されません。一方、ブドウやトマトは「ベリー」というイメージがあまりないかもしれませんが、植物学では液果に分類されます。

なんだかややこしくなってきました。(笑)私たちは、一般的なベリーの分類で呼んでいます。
ラズ「ベリー」やブラック「ベリー」、イチゴは英語だとストロ「ベリー」ですから!!!
ややこしすぎますね〜。

植物学においてベリーとは、以下の2つの条件を満たすものを指すようです。
①「内果皮と中果皮が多肉質または液質の植物」
②「1つの花の1つの子房(発達して果実になる部分)から発達した果実である」

画像引用元:「ストロベリー」は、定義上「ベリー」とは言えない話【植物の雑学】
上記画像はバナナの例です。植物学の分類によるとバナナはベリーのようです。知らなかった!

QuizKnockさんの記事では、

植物名としての「ベリー」と植物学における「ベリー」に食い違いが生じたのは、ベリーが定義されるはるか昔から、人々がいろんな植物に対して「ベリー」という言葉を使っていたから

と解説されています。ベリーには歴史があり、不老長寿に貢献する果実として人々に親しまれてきました。
実際に私の体験ですが、生のベリー食べてみると、体が喜ぶのを感じています。中でも酸味のあるハスカップやシーベリーは背筋が伸びる感じがしてリフレッシュしたい人にはおすすめしています。みなさんも食べた後の感想を教えてください!

北海道ベリー図鑑|代表的なベリーの種類一覧

北海道には、本州ではあまり見かけない珍しいベリーから、世界中で親しまれている定番のベリーまで、さまざまな種類が育っています。私たちの農園でも、それぞれ異なる個性を持つベリーを栽培しています。

ここでは、北海道で育つ代表的なベリーをご紹介します。

ハスカップ

北海道を代表するベリーの一つです。爽やかな酸味と濃い紫色が特徴で、ジャムやジュース、ソースなどさまざまな加工品にも利用されています。ハスカップは非常にデリケートな果実で、完熟すると指でつまむだけでもつぶれてしまうほど繊細です。そのため、採れたてのおいしさを味わえるのは、生産地ならではの魅力です。

詳しくはこちら:ハスカップとは

ブルーベリー

世界中で親しまれている代表的なベリーです。甘味とほどよい酸味のバランスが良く、生食はもちろん、ジャムやスイーツなど幅広く利用されています。北海道の冷涼な気候はブルーベリー栽培にも適しており、夏にはみずみずしい果実を楽しめます。

詳しくはこちら:ブルーベリーとは

ラズベリー

華やかな香りと爽やかな酸味が魅力のベリーです。果実はとても柔らかく、完熟すると口いっぱいに豊かな香りが広がります。ヨーロッパでは古くから親しまれ、お菓子やジャム、ソースなどにもよく使われています。

詳しくはこちら:ラズベリーとは

カシス(ブラックカーラント)

濃厚な香りと深い味わいが特徴のベリーです。英語では「ブラックカラント(Blackcurrant)」とも呼ばれています。そのまま食べるよりも、ジャムやジュース、リキュールなどに加工されることが多く、豊かな風味を楽しめます。

詳しくはこちら:カシスとは

グースベリー(西洋スグリ)

カシスと同じスグリ科に属するベリーです。緑色や赤色、黄色など品種によって色が異なり、爽やかな酸味とほのかな甘みが特徴です。ヨーロッパでは古くから栽培され、ジャムやパイなどにも利用されています。

詳しくはこちら:グースベリーとは(準備中)

シーベリー(サジー)

鮮やかなオレンジ色の果実を実らせるベリーです。酸味が強く、そのまま食べるよりもジュースやシロップなどに加工されることが多くあります。近年では「サジー」という名前でも広く知られるようになりました。

詳しくはこちら:シーベリー(サジー)とは

アロニア

濃い紫色から黒色の果実をつけるベリーです。ポリフェノールを多く含むことで知られていますが、生食では渋みを感じやすいため、加工して楽しむことが一般的です。北海道でも栽培されており、美しい紅葉も魅力の一つです。

詳しくはこちら:アロニアとは

イチゴ

世界中で親しまれている人気の果実です。植物学では「ベリー」には分類されませんが、一般的には代表的なベリーとして親しまれています。北海道では初夏から夏にかけて旬を迎え、甘く香り豊かな果実が実ります。

詳しくはこちら:イチゴとは

北海道で育つベリー比較表

ベリー旬(北海道)生食加工
ハスカップ強い酸味・爽やか6〜7月
ブルーベリー甘味と酸味のバランス7〜8月
ラズベリー香り豊か・甘酸っぱい7〜8月
カシス濃厚な香り・酸味7〜8月
グズベリー爽やかな酸味7〜8月
シーベリー非常に酸味が強い9〜10月
アロニア渋み・酸味8〜9月
イチゴ甘味が強い6〜7月

北海道でベリーがおいしく育つ理由

北海道は、日本でも有数のベリーの産地です。ブルーベリーやハスカップ、ラズベリー、カシスなど、多くのベリーが北海道各地で栽培されています。では、なぜ北海道のベリーはおいしく育つのでしょうか。その理由は、北海道ならではの自然環境にあります。

昼夜の寒暖差が甘みを育てる

北海道の夏は、本州に比べて比較的涼しく、昼と夜の気温差が大きいことが特徴です。植物は日中、太陽の光を浴びて光合成を行い、糖分をつくります。そして夜になると呼吸によって糖分を消費しますが、気温が低い北海道では糖分の消費がゆるやかになります。そのため、果実の中に甘みが蓄えられやすくなり、味わい深いベリーへと育っていきます。

厳しい冬が、たくましいベリーを育てる

私たちの農園がある北海道・清里町では、冬になるとマイナス20℃を下回る日も珍しくありません。雪に覆われた長い冬をじっと耐えたベリーたちは、春の雪解けとともに芽吹き、短い夏に一気に成長します。厳しい自然環境だからこそ、生命力あふれる果実が実るのです。

豊かな水と澄んだ空気

清里町は、日本百名山のひとつである斜里岳の麓に位置しています。斜里岳や摩周湖周辺の豊かな自然が育む水は、農作物にとって大切な恵みです。澄んだ空気と豊かな土壌、そして四季の変化。こうした自然の積み重ねが、おいしいベリーを育てています。

北海道のベリー旬カレンダー|いつ収穫できる?

北海道では、雪解けとともにベリーたちが芽吹き、初夏から秋にかけて次々と旬を迎えます。ベリーごとに収穫時期が異なるため、季節ごとに違った味わいを楽しめることも魅力の一つです。私たちの農園でも、春から秋にかけてさまざまなベリーが実り、それぞれの季節を彩ってくれます。

北海道ベリー旬カレンダー

ベリー5月6月7月8月9月10月
イチゴ
ハスカップ
ラズベリー
グースベリー
カシス
ブルーベリー
アロニア
シーベリー

◎:最盛期 ○:収穫時期
※収穫時期は北海道東部を基準とした目安です。天候や品種によって前後する場合があります。

初夏はハスカップから始まる

北海道のベリーシーズンは、ハスカップから始まります。6月下旬から7月上旬にかけて旬を迎えるハスカップは、北海道を代表する初夏の味覚です。完熟するととても柔らかくなるため、採れたてを味わえるのは生産地ならではの楽しみです。

真夏はブルーベリーやラズベリーが旬

7月から8月にかけては、ブルーベリーやラズベリー、カシス、グースベリーなど、多くのベリーが収穫期を迎えます。農園が一年で最もにぎやかになる季節で、それぞれ違った甘みや酸味、香りを楽しむことができます。「今日はどのベリーが一番おいしいかな。」そんな食べ比べができるのも、この時期ならではの魅力です。

秋はアロニアとシーベリー

夏の終わりから秋にかけては、アロニアやシーベリーが実り始めます。鮮やかなオレンジ色のシーベリーや、濃い紫色のアロニアは、秋の農園を彩る存在です。どちらも加工品として人気があり、ジュースやジャムなどで楽しむことができます。

一年を通して違う景色を楽しめる

農園の魅力は、実がなる季節だけではありません。春には可憐な花が咲き、夏には色とりどりの果実が実り、秋には紅葉し、冬には雪の下で春を待ちます。ベリーは季節の移ろいを教えてくれる植物でもあります。そのため、私たちは「収穫する果実」としてだけではなく、「四季を感じる植物」として育てています。

🍓 生産者からひとこと🍓

農園では、「ベリーは一年中実っている」と思われることがあります。でも実際には、それぞれが短い旬を持ち、その限られた期間だけ収穫できます。だからこそ、旬の時期に味わうベリーは特別です。今年だけの気候、今年だけの味わい。自然は毎年同じように見えても、まったく同じ一年はありません。その年だけの旬との出会いを、ぜひ楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ベリーはどうやって実る?|花・受粉・実りのしくみ

ベリーは、ある日突然実るわけではありません。春に芽吹き、美しい花を咲かせ、多くの生き物たちの力を借りながら、一粒の果実へと育っていきます。農園で一年を過ごしていると、その成長はまるで小さな物語を見ているようです。

春、小さな花が一年の始まりを告げる

北海道の長い冬が終わり、雪解けが進むと、ベリーたちは少しずつ芽吹き始めます。やがて小さな花が咲き、農園にも春の訪れが感じられるようになります。ブルーベリーは白いベルのような花を咲かせ、ハスカップは淡い黄色の可愛らしい花をつけます。花の形や色は種類によって異なりますが、どれも短い北海道の春を彩る大切な存在です。

花を実へ変えるのは昆虫たち

花が咲いただけでは、ベリーは実りません。ミツバチやマルハナバチなどの昆虫が花から花へ飛び回り、花粉を運ぶことで受粉が行われます。この受粉が成功して初めて、小さな実が少しずつ膨らみ始めます。農園では、春になると昆虫たちが忙しく飛び回る姿をよく見かけます。私たちがベリーを収穫できるのは、人の力だけではなく、小さな昆虫たちの働きがあってこそなのです。

太陽の光を浴びて少しずつ色づく

受粉を終えたベリーは、初夏の太陽を浴びながらゆっくりと成長していきます。最初は緑色だった果実も、日を追うごとに色づき、それぞれのベリーらしい姿へと変わります。

  • ハスカップは濃い紫色に
  • ブルーベリーは青紫色に
  • カシスは艶のある黒色に
  • シーベリーは鮮やかなオレンジ色に

農園では毎日少しずつ景色が変わり、「昨日より色づいたね」と季節の移ろいを感じられるのも楽しみの一つです。

鳥たちもベリーを楽しみにしています

ベリーが熟すのを待っているのは、人だけではありません。野鳥たちも、旬を迎えた果実を楽しみにしています。私たちの農園にも、季節によってさまざまな鳥が訪れます。すべてを人が収穫するのではなく、一部は鳥たちへの贈り物。自然の中では、人も動物も同じように恵みを分かち合いながら暮らしています。

ブルーベリーの木の根元に鳥の卵があることも!!
見つけたらすみませんが、一声おかけください。

冬を越えるから、おいしく育つ

収穫が終わると、ベリーは再び長い冬を迎えます。北海道・清里町では、ときにはマイナス20℃を下回る厳しい寒さになります。葉を落とし、雪の下でじっと春を待つ姿を見ると、「本当にまた芽吹くのだろうか」と思うこともあります。しかし春になると、小さな芽が顔を出し、新しい一年が始まります。この厳しい冬を乗り越える力が、北海道のベリーをたくましく育てているのです。

ベリーを比較してみよう|味・旬・特徴の違い

ベリーとひとことで言っても、その個性はさまざまです。甘みが強いもの、爽やかな酸味が楽しめるもの、香りが豊かなもの、加工に向いているものなど、それぞれ違った魅力があります。ここでは、北海道で親しまれている代表的なベリーを比較してみましょう。

ベリー味わい香り生食加工特徴
ハスカップ★★★★★ 酸味★★★☆☆北海道を代表するベリー
ブルーベリー★★★★★ 甘み★★★☆☆世界中で人気
ラズベリー★★★★☆ 甘酸っぱい★★★★★華やかな香り
カシス★★★★☆ 酸味★★★★★濃厚な香り
グースベリー★★★☆☆★★★☆☆爽やかな酸味
シーベリー★★★★★ 酸味★★☆☆☆鮮やかなオレンジ色
アロニア★★★☆☆ 渋み★★☆☆☆深い紫色の果実
イチゴ★★★★★ 甘み★★★★☆子どもから大人まで人気

甘みを楽しみたいなら

甘いベリーが好きな方には、

  • ブルーベリー
  • イチゴ

がおすすめです。

完熟したブルーベリーは、酸味が少なくジューシーで、そのまま食べるだけでも十分なおいしさがあります。

酸味を楽しみたいなら

爽やかな酸味が好きな方には、

  • ハスカップ
  • シーベリー
  • カシス

がおすすめです。特にハスカップは北海道ならではの味わいで、ジャムやジュースにすると豊かな風味が引き立ちます。

香りを楽しみたいなら

ベリーの香りを楽しみたい方には、

  • ラズベリー
  • カシス

がおすすめです。収穫したばかりのラズベリーは、甘い香りが広がります。

加工に向いているベリー

ジャムやジュース、ソースづくりには、

  • ハスカップ
  • カシス
  • シーベリー
  • アロニア

がよく使われます。en処towa店内、もしくは清里町の道の駅、きよーる、緑の湯などでコンフィチュールをご購入いただけます。

私たちがベリーを育てる理由

ベリーは、古くから不老長寿の実としてアイヌの方や国を超えてネイティブアメリカンの人からも親しまれてきた果実です。アントニアニンを始める栄養が豊富で加工方法もたくさんあります。見た目も色とりどりでスイーツやデザートにも添えられます。みなさまの健康をサポートする果実として大切です。しかし、私たちにとって大事なのは「農作物」だけではありません。もちろん、おいしい果実を収穫し、お客様へお届けすることも大切な仕事です。しかし、一粒のベリーが実るまでには、たくさんの命が関わり連鎖している「生態系」こそが大事だと感じています。土の中では目に見えない微生物が栄養を循環させ、雨や雪解け水が植物を育みます。春になれば花が咲き、ミツバチやマルハナバチが花粉を運びます。農園には野鳥が訪れ、ときにはクマゲラやアカゲラの姿を見ることもあります。私たちは、そんな自然の営みのほんの一部をお手伝いしているだけなのだと感じています。世界中で生物多様性の重要性が叫ばれる今、この多様な生き物たちがいる生態系を維持すること、そして伝えていくことも大切な役割です。小規模の農園・路地栽培の場所だからこそできる役割は、「人間の食用だけの生産ではない」という認知を広めていくことです。なので雑草剤は使いません。雑草がなくなるということは、土にも蜂にも影響を与えることが近年の研究でもわかってきています。人都合に対処したところで、自分たちの食に影響がでてしまいます。味に関しても変わってきます。実(み)は同じ見た目でも、食べたあとの違いは「体が正直」です。それは私たちが自然と一体になっていることが感じられるからではないかと考えます。この生態系を味わうこと。自分の味覚・感情を感じることを農園では楽しんでいただければと思います。

野菜や果物が実るためには、ミツバチやチョウなどの昆虫や鳥が受粉を助けることが欠かせません。実際、世界の主要農作物の4分の3以上は、昆虫や鳥などによって花粉が運ばれることに依存しています(IPBES「花粉媒介者、花粉媒介及び食料生産に関するテーマ別評価報告書」(2016))。もしこれらの生きものがいなくなったら、私たちの食卓にも大きな影響が出てしまうかもしれません。環境省:生物多様性と私たちの暮らしより

夕暮れのベリー園。近くにはヤマセミが訪れる綺麗な川があり、川は海と繋がっています。

ベリーは自然からの贈り物

斜里岳の麓にある北海道清里町では、冬になると気温がマイナス20℃を下回ることもあります。長い冬を耐え抜いたベリーたちは、雪解けとともに芽吹き、短い夏の光をいっぱいに浴びながら実を育てます。その実りを私たちはいただき、暮らしの糧としています。だからこそ、自然から受け取るだけではなく、自然へ返していくことも大切だと考えています。自然を壊さないこと。生き物たちが暮らせる環境を残すこと。そして、未来の子どもたちにも、この景色をつないでいくこと。それも、生産者としての役割の一つだと思っています。

晴れた日は、斜里岳を見ながらベリー摘みができる「ベリーの森工房」
園内併設の農園カフェen処towaでは、とれたて素材を使ったフレッシュジュースや、アロニアバナスムージー、清里産の大豆を使った豆乳スムージーなどをご提供しています。時間制限なしのゆったりとした場所で摘み取りをお楽しみください。

すべての生き物には役割がある

農園で過ごしていると、「役に立つ生き物」と「役に立たない生き物」という考え方は、とても小さなものに感じられます。雑草と呼ばれる草も、名も知らない虫も、一羽の野鳥も、それぞれが自然の中で役割を持って生きています。一つの命が欠ければ、その影響は少しずつ周りへ広がっていきます。自然は、多くの命がつながることで成り立っています。だから私たちは、ベリーだけではなく、その周りに生きるすべての命にも目を向けたいと思っています。

北海道ベリー図鑑に込めた想い

この図鑑を作った理由は、「ベリーの種類を紹介したい」からではありません。ベリーをきっかけに、北海道の自然に興味を持っていただきたい。野鳥や昆虫、草花や樹木にも目を向けていただきたい。そして、「自然って面白い」と感じてもらえたら嬉しい。そんな想いで、この図鑑を育てています。私たちは、生き物を守ろうと声高に伝えたいわけではありません。まずは知ってもらうこと。好きになってもらうこと。その先に、自然を大切にしたいという気持ちが生まれると信じています。

en処towaから皆さまへ

農園(ベリーの森工房)でベリーを摘む時間は、ただ果実を収穫する時間ではありません。鳥の声に耳を澄ませ、風の匂いを感じ、花のまわりを飛ぶ昆虫に目を向けてみる。そんな小さな発見の積み重ねが、北海道の自然をより身近なものにしてくれます。私たちは、ベリーを育てる農園であると同時に、自然と人をつなぐ場所(en処)でありたいと考えています。北海道を訪れた際には、ぜひ一粒のベリーの向こう側に広がる自然にも目を向けてみてください。きっと、いつもの景色が少し違って見えてくるはずです。そして園内で喉が渇いたら、en処towaの新鮮果実フレッシュジュースで気分転換をおすすめします!!

カフェメニューはこちら

「知床で何ができる?」「清里町で何ができる?」と思ったときに、
ベリー摘みを頭に浮かべていただけるよう発信していきたいと思います。

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