北海道には、ブルーベリーやハスカップ以外にも魅力的なベリーがあります。そのひとつが「アロニア」です。名前を聞いたことがない方も多いかもしれませんが、近年注目があつまるヘルシーなスーパーフードです。アロニアは北米原産の果樹で、日本では北海道を中心に栽培されています。一方で、「渋くて食べにくい果実」というイメージを持たれることも少なくありません。
私たちは北海道道東・オホーツクエリアにある清里町でアロニアを育てています。この記事では、実際に栽培している生産者の視点から、アロニアの特徴や味、旬、栄養、ブルーベリーとの違いについてわかりやすくご紹介します。
アロニアとは?
アロニアは、バラ科アロニア属の落葉低木に実る果実です。原産地は北アメリカで、寒さに強いことから北海道でも栽培されています。果実は直径1cmほどの濃い紫色から黒色をしており、見た目はブルーベリーによく似ています。海外では「チョークベリー(Chokeberry)」「ブラックチョークベリー」とも呼ばれています。近年では、その豊富な栄養成分から注目を集め、ジュースやジャム、パウダーなどさまざまな加工品に利用されています。
収穫した直後にさっとタオルで磨くと、宝石のように艶がでるのも美しいんですよ。
アロニアの原産地
アロニアは北アメリカ東部が原産です。寒冷地に適応した果樹で、カナダやアメリカ北部でも自生しています。北海道農政事務所の情報によると、日本では1970年代農林水産省果樹試験場がソヴィエト連邦(現ロシア連邦)から種子を輸入したことがきっかけとなり、大滝村(現伊達市大滝区)で栽培が始まったようです。現在では北海道や東北地方を中心に生産されていますが、伊達市が現在収穫量日本一とのことです。寒暖差の大きい地域ほど色づきが良く、品質の高い果実が育つといわれています。実は道東エリアの北海道清里町でもまさにその気象条件に適しており、アロニアが現時点ではうまく育ってくれています。
アロニアの味は?
アロニアを初めて食べた人の多くが感じるのは、「渋い」という印象です。お客様に生で試食してもらうといつもその反応が面白いんです。渋みが強く、表情が必ず変わります。(笑)私も実際に食べてみましたが同じくでした。アロニアにはタンニンをはじめとする成分が多く含まれており、生のまま食べると口の中がきゅっと締まるような渋みを感じます。一方で、完熟した果実には甘味や酸味もあり、単純に「まずい果実」というわけではありません。生産者として表現するなら、「ブルーベリーのような親しみやすさではなく、ワインやカカオのような奥行きのある味わい」です。そのため、生食よりもジャムやジュースなどの加工品に向いている果実といえます。ポイントとしては、冷凍をすると渋みが和らぐため、そのままの状態で食べたい場合は一度冷凍してから解凍すると渋み成分(タンニン)が外に抜けますのでおすすめです。
アロニアとブルーベリーの違い
アロニアとブルーベリーは見た目が似ていますが、異なる植物です。
| 項目 | アロニア | ブルーベリー |
|---|---|---|
| 科 | バラ科 | ツツジ科 |
| 味 | 渋みがある | 甘味が強い |
| 実の色 | 黒紫色 | 青紫色 |
| 旬 | 8〜9月 | 7〜8月 |
| 生食 | やや不向き | 向いている |
| 加工適性 | 非常に高い | 高い |
見た目は似ていますが、味わいや利用方法には大きな違いがあります。
アロニアの旬はいつ?
北海道におけるアロニアの旬は8月下旬から9月頃です。夏の終わりから秋にかけて収穫期を迎えます。果実は完熟すると濃い黒紫色になり、美しい色合いを見せてくれます。紅葉も美しいため、果樹としてだけでなく観賞用として植えられることもあります。
アロニアに含まれる栄養
アロニアにはさまざまな栄養成分が含まれています。
代表的なものとして、
- アントシアニン
- ポリフェノール
- 食物繊維
- ビタミン類
- ミネラル類
などがあります。特に濃い紫色の果皮にはポリフェノールが豊富に含まれていることで知られています。近年は健康志向の高まりとともに、海外でも注目されているベリーのひとつです。ある研究によるとアントシアニンの量はベリーの中ではダントツでブルーベリーの3倍という結果もあります。世間では、『ブルーベリー=目に良い』というイメージがありますが、アロニアのほうが成分だけでいうと高いです。ちなみに2番目はブラックカラント(カシス)でブルーベリーは3位のようです。カフェの店頭で冊子を置いておりますので気になる方はお声かけください。
なぜアロニアはあまり知られていないの?
アロニアは栄養豊富な果実でありながら、日本ではまだ知名度が高いとはいえません。その理由のひとつが「渋み」です。ブルーベリーのようにそのまま食べやすい果実ではないため、生食向けとして広く流通しにくい特徴があります。また、生産量自体も少なく、多くは加工用として利用されています。そのため、スーパーなどで見かける機会が少なく、まだまだ知られていない果実となっています。
アロニアのおすすめの食べ方
アロニアは加工することで魅力が引き立ちます。
ジャム・コンフィチュール
渋みが和らぎ、甘味と酸味のバランスが良くなります。
en処towaでは、ソースとコンフィチュールでお出ししています。
コンフィチュールはルバーブと混ぜて使っており、マニアックな通向けの味となっています。
ジュース・スムージー
鮮やかな紫色と爽やかな風味を楽しめます。特に渋みを緩和するため、バナナで割って食物繊維とアロニアの栄養素を掛け合わせたヘルシーなスムージーをご提供しています。昨年度期間限定でお出ししていましたが、リクエストが多く2026年の営業では定期メニューにしています。

ソース
ヨーグルトやアイスクリームとの相性が抜群です。en処towaではソフトクリームでアロニアソースをトッピングしてお楽しみいただけます。またカフェで提供している新メニューのパンナコッタにも同じくアロニアソースをおかけしてご提供しています。
焼き菓子
マフィンやパウンドケーキに加えると独特の風味が楽しめます。
私たちの農園で育てているアロニア
私たちは北海道・清里町でアロニアを露路栽培で育てています。春には白い花が咲き、夏の終わりには黒紫色の果実が実ります。また、秋には葉が鮮やかな赤色に紅葉するため、果実だけでなく四季の変化も楽しませてくれます。農園で眺めていると、「食べるためだけではなく、自然の豊かさを感じさせてくれる果樹だな」といつも感じます。収穫の大変さはシーベリー(サジー)と比べると少なく収穫もしやすいので摘み取りもおすすめです。
よくある質問
アロニアは生で食べられますか?
食べられます。ただし渋みが強いため、加工して食べる方が一般的です。
アロニアとブルーベリーは同じですか?
いいえ。見た目は似ていますが異なる植物です。
アロニアの旬はいつですか?
北海道では8月下旬から9月頃が旬です。
アロニアはどんな味ですか?
甘味と酸味に加えて、特徴的な渋みがあります。
まとめ
アロニアは北アメリカ原産のベリーで、日本では主に北海道で栽培されています。ブルーベリーによく似た見た目をしていますが、渋みを持つ独特の味わいが特徴です。最初は見た目でなかなか区別ができないくらい似ています。そのまま食べるよりも、ジャムやジュースなどに加工することで魅力が引き立ちます。私たちの農園でも育てているアロニアは、果実だけでなく花や紅葉も楽しめる魅力的な植物です。もしアロニアを見かける機会があれば、ぜひ一度その個性的な味わいを楽しんでみてください。また摘み取りの時期になりましたら本ブログやSNSにてアナウンスさせていただきます。
道東エリア、オホーツクエリア、世界自然遺産知床方面に行かれる際や斜里岳に登る前、登ったあと際は、
道中にある北海道清里町ベリーの森工房併設『en処towa』にお気軽にお立ちよりください。
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